日々の喜怒哀楽を綴ります。

さて、今年はこの歌から始めるか、ぼちぼちと…

ファイル 3296-1.jpg

『老人は国会突入を目指す』
1)日本中の 村から町から 都会の谷間から 車椅子で 松葉杖で 老人たちは 国会を めざす よたよた よぼよぼ こけつ まろびつ ぜいぜいと 這いずりながら 政府を倒すために
2)その夜中 メールは 日本中をとびかった 老人よ、見捨てられた者たちよ! 国会をめざせ! 政府を倒すために!
3)その2日前 ついに保険料は 年金より高くなった 日本中の 僻地から 郵便も小包もなくなった 病気になっても 医者にかかれない だいいち医者まで 行くこともできない 治療薬は高くって もらった院外処方箋を破る
4)ひ孫は もう産まれない いや 孫はもう 産めないのだ 産科の医者は 過労で倒れ 金持ちだけが アメリカへ産みにゆく
5)たった2パーセントの 金持ちたちが 日本の富の95%を持ち 貧乏なものは 孫子まで 生きていくことさえ おぼつかないのだ
6)初夏の夜中 少し認知症の ひとりのオタク老人が 思い出した そうだ俺たちは  団塊の世代 果たせなかった 国会突入を!
7)その夜中 メールは 日本中をとびかった  老人よ、見捨てられた者たちよ! 国会をめざせ! 政府を倒すために!
8)追い詰められた 首相はついに 国防軍への ホットラインをとった 老人のデモ隊へ 発砲せよ!
9)兵士たちは とまどった 自分たちの 爺さんや 婆さんを  撃ち殺せとの 命令に それでも アメリカ軍から 派遣された 司令官は 命令した 引き金を引かなければ お前たちは 軍法裁判だ! 泣きながら 兵士たちは 機関銃を 発射した
10)何万発の 銃弾が しわくちゃの 皮膚を裂き しなびた肉を 骨粗しょう症の骨を こなごなに 吹き飛ばした
11)それでも 老人たちは たじろがなかった 失うものは 命さえ もう何もない ワシ等の世代は 必死で 生きてきたのだ
12)たとえ 精鋭の国防軍でも 何千万の爺さんを 何千万の婆さんを すべて 射殺することはできない
13)ついに 国会正面を突破した 血まみれの 爺さんと婆さんと 兵士たちは 抱きあった 泣きながら ともに 議事堂へ 行進した そして ひとりの 婆さんが 血まみれのTシャツを 議事堂のてっぺんで 高々と 振りかざした 日本国政府に 止めを刺すために
14)この話を 聞いたあなたは たわごとと 言うだろう けれど この国は きっと その夏の 夕暮れに むかって 進んでる