歌うキネマ

風の丘を越えて--西便制(ソピョンジェ)

韓国映画ブームの火付け役となった作品で、1993年公開(日本では翌年)。解放直後、ユボン(父)、ソンファ(姉)、トンホ(弟)、血の繋がりのない3人の親子は、パンソリの修行をしながら各地で放浪の旅を続けていた。「時代遅れでキツイだけ」のパンソリ修行に絶えきれず、トンホは逃走する。ユボンはソンファの声に<恨(ハン)>を宿らせいつの日か名唱になるようにと、漢方薬で娘の目を見えなくさせてしまう。<恨(ハン)>に埋もれることなく<恨(ハン)>を越えて唄う…修行の中でユボンが逝き、ソンファは一人ぼっちになる。二十数年ぶりのある日、姉と弟はまみえるのだが、<恨(ハン)>を越えて再会した二人は……。
全編に古典民謡とパンソリが流れ、「韓国人とは誰か」を根源的に問いながら、見事にそれを表出した名作。韓国民主化運動、民衆文化運動の結実とも言える映画。監督:イム・グォンテク、主演:キム・ミョンゴン、オ・ジョンヘ。

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■民俗楽器演奏:朴 根鐘、朱 宝覧
■シンセサイザー演奏:ハルマ・ゲン